会計士ママのもやもやもん

育休中のアラサー会計士がお金のあれこれ、受験のコツ、会計士生活、子育てについて語るブログ

大手監査法人の求める人材とは?

大手監査法人にて主に監査業務に従事してきた現役シニアスタッフが、監査法人がどんな人を求めているかについて考えました。

監査法人への就職活動を予定している方、入社試験を控えている方、内定を貰った方、入社したての新人さんの参考になれば幸いです。

 

①知的好奇心のある人

基準は不変だと勘違いしていませんか?

会計基準も監査基準も毎年のように改正されたり、新しい基準が公表されます。

税制改正の影響、新しいビジネスモデルの出現、国際基準とのコンバージェンス、会計不正の発覚等改正理由は様々ですが。

 

また、監査対象となる企業も毎年状況が変わっていきます。

 

このため、会計士は常に新しい知識のアップデートが要求されます。

一緒に働く部下は自分から能動的に勉強する意欲のある人であってほしいです。

 

②協調性のある人

財務諸表は1人で監査するものではありません。正しいかどうか判断するためにチームで分担しています。

また、監査業務において、実務上監査の意見公表の予定日は事前に決まっています。

 

このため、1人の作業の遅れは全体に影響を及ぼす可能性がありますし、自分の業務分担が終わったらすぐ帰ります、というわけにはいきません。

分担は各人の経験を考慮して決められるので、新人さんには無理のない割り当てとなっていると思いますが、ぜひ全体の空気感を感じつつ、自分がチームの一員だという責任感をもって業務に取り組んでほしいと思います。

 

③コミュニケーション能力の高い人

監査は英語でaudit、オーディオやオーディエンスと似ていることからも読み取れるとおり、語源は「聴く」から来ています。

会計は企業の経済活動を貨幣価値に置き換えているので、基準が頭に入っていれば監査できる!というものではありません。それよりも大切なのは監査対象となる企業を理解する、ということです。

 

そのために、監査対象となる企業の経理の方だけでなく、取締役や営業、製造部門の方とコミュニケーションを取り、実態を正確に把握する必要があります。

一方でクライアントにとって監査は利益を生み出さないので、会計士との話し合いは本業から外れたもの、面倒だなぁと感じている人が大半です。

よって、短い時間で的確に相手から情報を聞き出し、その裏付けも入手できるスキルは、優秀な会計士になるために重要です。

 

もちろん初めから新人さんにそのようなスキルは期待していませんが、そのことをよく理解し、年次の浅いうちからコミュニケーションスキルの向上に向けて努力してほしいです。

 

いかがでしょうか?

もしかしたら、上記3つは監査法人に限らず、どこの企業でも要求される社会人としての基本のビジネスマナーかもしれませんね。

 

これを読んだ人のキャリアの第一歩が順調でありますように!